聞いて聞いて聞き倒す……そんな「相づちの奥義」を会得した紳士の皆様、こんにちは。そして、そんなオトコの純情を垣間見て生ぬるい微笑みをたたえてくださっているはずの淑女の皆様、こんにちは。  
今回は、会話編の後編。会話にフォーカスアップしたデート初心者講座です。会話という、コミュニケーションの基礎を固めつつ、モテに近づこうではありませんか。  
話題はいよいよ「しゃべる」方へと転じて参ります。ささ、モテたいアナタ、お近くまでお寄りください。

オチ、ウケ、共感を期待しすぎない

いきなりですが、女性の前で緊張すること、ありませんか?  
ここで素直に「うん」と頷いた人、それでいいんです。大体、女性の前で緊張しないような男は、自分勝手好き勝手に振る舞って、あげく振られちゃうのがオチですから。あるいは、幼少のみぎりから女性に馴れていて、いつでも自然体でいられますというようなモテ男くんは、この稿を読む必要がありませんから、お帰りください。  
世界中の普通の男性は、女性の前では緊張します。だから上手にしゃべれません。当たり前なんです。
だったら、どうしたらいいんでしょうか?  

ズバリ言っちゃいましょう。  
会話の中で「オチ、ウケ、共感を期待しすぎない」ことです。  
ちょっとした会話なのにキレイにオチをつけて、それが女性にウケたり、あるいはあなたの話したことに女性が目をきらきらさせて「そう、そうなのよ!」と激しく共感する……そんなシーンを想像して会話をしてはいけません。そんな素晴らしい会心の一撃は、年に三度出れば御の字、ってくらいに稀少なんです。理想が高すぎます。
理想を高く持つのは結構なことですが、こと「会話」なんていう日常のコミュニケーションに、そんな高い理想を掲げちゃったら、肩に力が入りまくって緊張しちゃいます。  
緊張……そう!我々大多数の男性が女性と会話をするときに緊張するのは、理想を高く持ちすぎるからなんです。

緊張してガチガチになって発した言葉が、相手の心に届くわけはありません。  
まず、自分が緊張していると自覚をし、そして「余計な」緊張を解き放つためにも、「オチ、ウケ、共感を期待しすぎない」ようにするところから始めましょう。  
ハードルを高くしすぎないこと。  
そうすれば、多少はリラックスして話をすることもできるでしょう。

オチは相手に預けちゃえ!

オチやウケを気にしないでいいとはいえ、何の山場もなく面白くもないことをダラダラ話しては嫌われてしまうのでは? 
あなたはそう考えちゃいますね。  
はい、正解。確かにおっしゃるとおりです。  
何が悪いって、ダラダラと一方的に話し続けることほどダメなことはありません。これはつまり、相手のうんざりしている空気を読めてないのですから、女性からすれば「あ、私に興味ないんだわ」と感じさせてしまうからなんです。  

しかし、無理にオチをつけなくてもいい的なことを先ほど述べちゃいましたね。
これは一見矛盾するようですが、大丈夫。そんなことはありません。  
あなたには、同席している女性という強い味方がいます。そう、相手の女性に「オチをつける役」を振っちゃうのです。たとえば、ランチの話題になったとしましょう。あなたは「普段自分はどんなランチを食べているか」を話し始めます。
 
しかしそこは「話馴れしてない」あなたのこと、もちろんオチもなく盛り上がりもなく、しゃべっちゃいます。  
「いつもは蕎麦でさらっと済ませるんだけど、カレーの匂いをかい嗅いじゃうとうっかりカレーを食べに行っちゃう。でもカレーといってもちゃんとした店じゃなくてよくあるスタンドカレーで……」  
あああ。ダラダラと続いちゃってます。しかも嫌な感じに。  
だから「まずい!」と感じた瞬間に、相手の女性に振っちゃうんです。カレーの話題が出た瞬間に、「そういうことって、無い?」と。  

目安は、一回「逆説の接続詞」を使ったあたりでしょうか。  
「いつもは蕎麦 → でも、カレーの匂いを」  
ここです、このポイントです。  
あなたの話はそもそも面白くも何ともありません。逆接の接続詞を使ったとしても、この先に驚くような山場は待っていません。だから、このあたりでオチ(になるであろう部分)を、預けちゃうのです。  
いい頃合いでひとつの話題を切り上げるなんて高等テクは無いのですから、長く続いてしまう前に、さくっと彼女に下駄を預けちゃう、これはかなり使えます。

イエス/ノーで答えられる質問はしない

逆に、会話が途切れ途切れになりがちなときはどうしたらいいでしょうか?  
ここでも、先ほどの「オチを相手に預けちゃう戦法」が使えます。もちろん、その応用型ですが。  
先ほども疑問型で相手にオチを預けましたよね? ここでも疑問型を使っちゃいます。  
そう、質問してしまうのです。  

質問をするということは、相手に対して「興味を持っているんです、君のことをもっと知りたいんです」というアピールにもなりますし、話題を続けるきっかけにもなります。  
しかし、ここで注意しておきたいのは「イエス/ノーで答えられる質問はしない」ということです。  

「今日は忙しかった?」「うん」  
「最近、寒くなったね」「うん」  
「お父さんは風邪引いてる?」「ううん」  

ま、返答がひと言で終わっちゃうとしたら相手も悪いのですが、質問の仕方がそもそも悪いんですから、責めてはいけません。  
イエス/ノーで終わらない質問であれば、こんな単発の撃ち合いも避けられます。  

「普段、休みの日は何をしているの?」  

こんな単純な質問でいいんです。これならイエス/ノーでは答えられないですから。  
しかし、イエス/ノーで答えられないということは、質問が漠然としているということと表裏一体です。逆にちょっと答えにくかったりするんです。
ですからそういうときは、あなたが少しだけ「呼び水」になってあげましょう。  
「僕は予定がないと寝てばっかりになっちゃうから、休日でも目覚ましをかけるところから始めるんだけど……君はどう?」と、アレンジをかましてください。    
そして、相手の女性が口にしたキーワードを拾いまくってください。  
「散歩? いいよね、少し寒い季節でもなんだか気持ちがキリリとするし」とか  
「食べ歩きかぁ。そういえばまたモツ鍋が復活したね。どこかお気に入りある?」とか  
「映画を見に行くんだー。そういえば僕は最近見に行って無いけど、
何か気になって見ようと思ってる映画はある?」とか。  

こうやって見ると、話をする、というのはそんなに難しくないでしょう?  
相手のことを考えて質問して、自分の情報もきちんと提示しつつ、とその分量=会話量にちょっとだけ気を遣えば、会話なんて簡単なもんです。  
自信を持って、にっこり笑って、話をしてみてください。