男の嘘、女の嘘(後編) こんな嘘だけは耐えられない


男のつく嘘、女のつく嘘。前回は男女それぞれの特徴についてお話しました。  
今回はそこからさらに一歩踏み込んで、同じ嘘でも男女では許せない嘘の種類が違う、という点にふれてみましょう。恋人についたちょっとした嘘から、思いがけない大ゲンカになってしまった、なんて覚えはありませんか?  
それはもしかしたら、これからお話しするようなたわいもないことが原因だったのかもしれません。

女性の「どっちでもいい」は男をイラつかせる

例えばこんなシーンがあります。  
まだまだ手探りな2度目のデート直前。会社帰りに落ち合ってディナーの約束をしていた2人。待ち合わせの場に現れた男性が、こう言います。
「オススメの美味い店が2軒あってさ。中華とイタリアンなんだけど、どっち食べたい?」  

その瞬間、女性のシナプスは100分の1秒単位で素早く回転します。
あちゃー、お昼はケイコ達と一緒に中華だったんだよね〜。かぶると重いし。
ホントはイタリアンがいいなぁ……でも彼、中華が好きってこないだ言ってたなぁ。  

そして女性は、にっこり笑って、こう答えるのです。 「どっちでもいいよ!」  

女性が「衝突を避けようと本能的に嘘をつく傾向がある」というのは、前回触れた通りです。彼女のこの発言はまさにその理論(=衝突を避けるための嘘)にずっぱまりで、とっさについ自分の本心とは違うことを言ってしまったのです。  
決して悪気があったワケではないし、むしろデートを円滑に進めようという女性の気配りの現れです。ましてふたりはまだまだ序章。元気よく「あたしイタリアンがいい!」なんて主張できるほど、気心が知れてないのです。 

男性にとっては、そのときそのときの女性の気配りというのは、理解不能です。そして当の女性も、ケンカになったときはそのときの心理(=気配り)なんて忘れて、男をやりこめる道具にしちゃったりもします。  
「なんであのときはっきり言わねーんだよ」  
「オトコなら、察しなさいよ!」  ……みたいに。  

さて。 ここでモテを目指す男性としては、こういった女性のさりげない嘘に込められた気配りを感じ取ることが大事です。なんなら「イタリアンがいい!」って、心おきなく言えるような男なんだよオレって、みたいな雰囲気を演出できたら、かなりの上級者になれたと言えるでしょう。  

蛇足ながら、女性側にも提言。  
女性が毎度毎度「あたしどっちでもいい〜」的な発言を繰り返すと「はっきりしない女」になってしまうので、注意が必要です。男性との無用な衝突を防ぐための小さな嘘が、いつの間にか男性に媚びるための「安易な思考停止フレーズ」になってしまうのです。  
こうなるとその女性は、いつの間にか「ウザい女」の烙印を押されて、男性からも、またそれを目撃した同性からも、確実に嫌われます。  
自分のいないところで物まねのネタにされてしまったらオシマイです。気をつけたいものです。

器の小さい嘘は最悪

では男性のつく嘘で女性をがっかりさせるものにはどんなパターンがあるでしょう? よくあるこんな風景を思い浮かべてみましょうか。  

アフター5、誰もいないオフィスから男性が女性に電話をかけています。今夜のデートのドタキャン電話です。  

「ゴメンゴメン、この埋め合わせはきっと……。イヤ、課長のバカがどーしても明日の会議の資料をこれから変更しろって、急に言うんだよ」  
「急な仕事を上司に押し付けられた」男性にそう言われれば、たいていの女性は許してしまいますよね。逆に「いつも仕事仕事なんだから、ンもうっ」なんて言いながら、働き者の彼にまんざら悪い気はしないかもしれません。……たぶん。責任は持ちませんけど。  

しかーし。今回のテーマは「嘘」です。そう、実は自分自身の仕事のミスが残業の原因だったりするのです。でも彼女にはそんなカッコ悪いことは言えないので、ついつい電話口で嘘をついてしまった、と。  
男性にとって何より大切なのは「メンツ」です。彼女に仕事ができない男と思われることは、何より彼の「メンツ」を保つためにあってはならないことだから、思わず嘘をついたのですが……。  

この手の男性の嘘が、もし女性にバレてしまったら場合、そのダメージは確実にノックダウン級です。
「嘘をついた」こと自体ももちろんですし、ちっぽけなメンツを守るために嘘をつく、その器の小ささが何より彼女を幻滅させるのです。女性が異性を好きになる理由として「尊敬できるから」というものがアンケートなどで上位によくランキングされることはみなさんご存知かと思いますが、モテを目指す男性にとっては「尊敬される」ということはけっこう重要な部分だったりします。  
こうなったらもう最悪。女性の尊敬を再び勝ち取ることはまず不可能です。頑張って立ち上がったとしても、見かねたリングサイドからはタオルが投げ入れられるでしょう。  

男性諸氏に強く言いたいのは、目先の小さなメンツにこだわるな、ということです。オレってカッコわりぃ、と思ってもその場その場できちんと打ち明ける。それが女性の信頼を勝ち取るための近道なのです。  
なんなら、そんな素直に凹んだ姿を女性は「可愛い」と思ってくれたりするんです、不思議なことに。  

女性のつく「その場を取り繕う」嘘も、男性のつく「ちょっとした言い訳」の嘘も、お互いがオープンに心のうちをさらけ出せる関係ならば必要のないものです。  
男女とも、嘘で関係をこじらせないための最大の秘訣は「安心して心を開ける、そんなふたりの関係を作り出すこと」なのかもしれません。逆に言うと、そういった関係を自然に作り出すことができるなら、あなたはかなりの「モテ」だと言えます。  

嘘から見えてくるのは、相手のありのままの姿を受け入れる準備が大事、ということだったりするんです。  
深い!